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市民テーブルくまもと・意見書

2013年8月 5日 (月)

「ふくしま子ども大使」に関する私たちの考え

この夏、福島大学が主催する「ふくしま子ども大使」のことが、新聞紙上で話題になりました。これは、全国各地から福島県(会津若松市)に小学生を呼び集め、現地の子どもたちと交流を図るという企画です。九州におけるこの企画の参加者募集窓口は、熊本学園大学です。

ふくしま子ども大使についてhttp://fukudai-volunteer-center.jimdo.com/

私たちは、この計画に大きな疑問を持ち、参加を見直すように熊本学園大学に意見書を提出しました。

見直しを求める理由は以下の二つ・・・詳しくは意見書をご覧ください。

①子どもたちが被曝する線量はできるだけ少なくするプロジェクトを組むべき。例えば、子どもたちを福島県から九州に連れてくるというような。 

②現在の東電福島原発事故にかかる「福島は安全である」という政策的文脈の中で考えるときに、水俣病患者の人権にもっとも寄り添って、「水俣学研究」を担ってきた熊本学園大学がこのプロジェクトに賛同するということは、原発事故被災者の支援になるどころか、むしろ彼らの人権に対してマイナスに働く可能性が大きいということ。

熊本学園大学への意見書はこちら「2013.7.18 gakuen.doc」をダウンロード 

福島大学への意見書はこちら「2013.7.18 fukushima.doc」をダウンロード

私たちは、「原発事故子ども・被災者支援法」の理念である「避難する権利」「少しでも被曝を減らしながら住み続ける権利」「帰還する権利」は、どれも等しく尊重されるべきだと考えています。しかし実際には、「福島は安全である」という前提の上で、帰還する部分にのみ力が入れられ、避難する権利や少しでも被曝を減らしながら住み続ける権利は軽んじられています。

被曝を心配しながら暮らす人々は、その不安を口にすることすらできずにいます。また、避難したくてもできない人がいます。そのような状況下で、大学が福島に子どもたちを送るという前例を作るならば、「安全になった福島」にお墨付きを与えてしまい、福島の中にある声に出せない声が、ますます封じられてしまうのではないでしょうか。

さらに言うならば、水俣病事件の辛酸を嘗めた熊本ならばこそ、私たちはその教訓を福島支援に生かすべきではないでしょうか。被曝とそれによる健康被害の問題を、矮小化してはいけないと思います。

子どもを被曝から守るためにはどうしたらよいのか・・・。福島の人々の健康に生きる権利を守るためにはどうしたらよいのか・・・。被災地を応援したい気持ちは、私たちも同じです。だからこそ「ふくしま子ども大使」のことは慎重に考えなくてはならないと思うのです。そういう意味で、意見書という形で問題提起をしたいと思い、両大学に提出しました。

私たちは、異なる意見と対立しようとしているのではありません。被曝の不安におののく人々に寄り添い、なんとかして助け出したいのです。それは、「原発事故子ども・被災者支援法」の理念に適ったことでもあると思います。

現在、両大学からの回答待ちです。

2013年5月12日 (日)

平野復興大臣に提出した意見書

熊本からの子ども・被災者支援法の基本方針や計画に関する意見書(2012年11月26日)

2011年に追加線量年間1mSvの地域に住んでいた人を支援することを前提として、以下の当該法律の基本方針と計画に盛り込むことを要請します。

A.食の安全
食料汚染は、日本の流通システム上 全国的な問題であり、国として全国を対象とした対策を求める。
【求める基本的姿勢】
1.準値は予防原則で厳しく
2.全品測定とベクレル表示による可視化を図る
3.生産(原料調達を含む)から消費(廃棄を含む)までの全流通ルートを網羅した仕組みづくり

【具体的提案】
  食の安全の確保、無用な不安の解消のために以下のことを提案する。
1.全国どこでも、国民が自らの手で測れるシステムの実現
・各学校や学校区に放射能測定器を置き、学校とのタイアップで地域で測っていけるようにする(ベラルーシのように各学校に測定器をおき、学校の理科教員の協力も得て、各地で簡単に測れるようなシステム)
・身近な検査機関の紹介
・少ない容量でも測れる機械の開発と普及
・家庭用測定器の開発
2.生産から消費者までの全流通ルートに関わる人に対して、食の安全に関する1)ルールによる規制、2)教育と啓発、3)測定値表示とトレーサビリティ確保のためのシステム設計、を行う。
・基準値は、予防原則で厳しく(4歳以下は年齢と同じだけのベクレル数を限度基準値とし、それ以上は4ベクレルとする)  
・放射能汚染のことをタブーとせず、測って公表することでインセンティブがつく仕組みづくり
・九州など、福島第一原発から遠い地域も含めて、生産者から消費者までに対する放射能の危険性と安全対策の方法の教育と啓発
・安心安全な食べ物を県をこえて適正価格で確保しやすくする(生協法の改正や運送費の支援など)
3.特に給食など、子どもや妊産婦の食事は放射能フリーを実現する。
・学校ごとの測定機械の導入
・ミックス検査ではなく、一品ごとの材料の検査を行い、子どもが口にする前に結果を公表し、基準以上のものは、材料からはずせる体制とする
・給食を食べない自由の確保(選択肢の確保)
4.汚染軽微な九州で、安全な食べものの 増産を行い、汚染被害地域の健康と、生活を支える。
・九州の中での放射能汚染物(堆肥、飼料、腐葉土など)の流通を防ぐ。汚染ガレキのみだりな移動、焼却等を禁止する
・放射能汚染物の焼却、埋め立て等による環境汚染を防ぐため、最終処分場や、下水処理場でのベクレル測定を義務化する
・避難先で、第一次産業従事を希望する者をサポートする体制の確立
・複合汚染を防ぐ(農薬、化学肥料などの化学物質や、遺伝子組み換え作物などは、放射性物質と相乗しての健康被害の可能性が専門家から指摘されているため)

B.健康・医療
健康医療対策は、予防原則で立て、個人の健康情報は市民個人が保有(個人情報の原則)していけるようにする。
1.健康管理と調査
・研究だけのための調査ではなく、市民個々人の健康管理に資する調査をすること。また、研究プロセス(計画・実施・結果の活用)への市民の参画
・個人の健康データは、個人に必ず公開し、保有させること
・福島以外の都道府県でも健康管理調査、疫学調査をすること
・日本国民全員を対象に、被曝手帳を配布し、等級をつけること
・がん以外の放射線による影響がある可能性が指摘されている疾患についても調査すること
・全国子ども一斉調査をすること(汚染のひどい地域の子どもから優先的に。尿・血液・甲状腺など)
・初期被曝の見積もりをきちんと行っていくこと
・研究においては、非汚染地域で 対照群を取ること
2.医療支援
・医師や医療者の教育と育成(①放射線リスク等に理解があり、全身 倦怠感、易疲労感を中心とした症候群いわゆる「原爆ぶらぶら病」を含めた放射線による健康影響や、がん以外も含めて放射線リスクを考えられる医師・医療者 ②心と体の両面を見られる医師・医療者 ③放射線被害は慢性疾患なので東洋医学的な視点も含めて関われる医師・医療者 ④今後増えるであろう発達障がいを診られる医師・医療者)
・検査費の補助・医療費の補助
・海外もふくめ、核物質関連の健康被害情報や、核開発や、チェルノブイリ、劣化ウラン弾、ヒロシマ・ナガサキなどの医療情報がすべて活かされる体制を作る。健康管理に関してIAEAなどの影響を排除し、前記現地の低線量被曝に関する情報も活かす。
3 放射線暴露を減らす対策
・汚染状態を把握するために、全国的に土壌調査を行い、結果をメッシュの小さな地図としてすべからく公表する(汚染がひどいと思われる地域から優先的に)とともに、住民の被害防止に活かす
・青少年の放射線暴露を最小化する対策を即実行する
・親が避難しないと決めた場合で子どもが避難を望む場合への支援(山村留学など)
・地区ごとに保養と、保養期間中の当該地区の除染をセットで進める(除染においては埃が待って危険なため。また、専門家が十分な防護体制で行う)
・春や秋などの過ごしやすい時期に保養を兼ねた集団移動教室を行う。

C.就学・教育
1.汚染被害地、並びに避難先の給食等の安全ついては、食の安全の項に准ずる
2.避難先で教育コストが上がる場合の支援
3.異なったリスク情報を自ら理解し、判断し、選択していける能力をつける教育を行うこと
4.緊急事態における意志決定を学校ごとに行えるように権限移譲する
5. 緊急事態における意志決定を学校ごとに行えるように権限移譲する。今後増える可能性もある発達障がいへの対策― 子育てが大変になるために教育をはじめとする
社会支援の充実が必要



D.生活の負担軽減・新しい土地での生活支援
1.避難や安全な生活の確保のための巨大な費用負担への補助
・引越費用
・安全な食品等を得るコストや輸送費支援
・仕事を変わることによる失業と再就職に関わる問題への支援
・世帯一部避難者が離れた家族と会う経費や通信費
2.母子避難者への支援:新しい土地で母子で暮らすには困難が多いため
・母子避難家庭には、母子家庭への補助制度と同じ制度を適用すること
・ある程度の事前の経済的支援と同時に、長期的には、就労や社会参加の支援を(就労の項目を参照のこと)
・母子避難の場合、父親との面会や通信にかかる費用
3.新しい移住先に適応しながら安全・安心に暮らせるための支援対策
・4.避難者が増加すると思われる地域のインフラ整備
・交通事故防止のための訓練
・地元住民との関係性構築や文化の違いを乗り越えるのための仕組みづくり
・震災に関する経験や立場による対立を乗り越えるための葛藤解決トレーニング
・孤独で不安定な新規移住者への心身のサポートの仕組み
・二重住民票を認める:住民票を以前の住所からうつさない人も多いが、そうすると、新しい土地での市民感覚が薄れて、なかなか新しい土地になじめない。アイデンティティの確保のために、二重住民票を認めてはどうか。
・二重生活者への片方の税金の免除、障がい者控除制度に倣った被害者控除制度の創設

E.就職・就労
1.希望する避難者を復興庁の地方職員として採用し、復興庁の業務や地域振興事業に国家公務員として従事させる
2.引越し前に就職の検討ができるシステム
3.就職が決まるまでの間、生活費補助
4.避難者からの新規ビジネスを募り、新しい引越し先のまちづくりや地域活性に貢献したら利益があるというインセンティブ制度(「新しい風事業」)
5.移住してきた人は、持続可能な社会づくりのための新規事業(小型発電事業など)に参入・入職できるようにする。そのための教育を整備し、創設からメンテナンスまでの雇用を生み出す
6.高齢化の地域に、積極的に新しい人の入植を促す。その地に適した持続可能な街づくりから参加し、生活の基盤を獲得する

F.その他の提言
・移住したい人、移住先のキャパシティ(水や交通量)などを考慮しながら、復復興庁が移住のマッチングを行う
・相談窓口(復興庁窓口)を一本化して、各相談に応えられるルート、体制を整える。(医療機関の紹介、給食の材料の公表、など)
・何に金を使うかを戦略的にするべき。今、未来の負担を減らすためには、線量の低いところに避難させるべきであり、非現実的な除染にお金をかけるよりは、避難とマッチングと新しい移住先のインフラ整備にお金をかけたほうがよい
・集団で移住する仮の街構想
・放射能や原発事故や持続可能性に関する市民学習の機会を充実させる。(命と暮らしを守る)

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